top of page

インフォネット【4444・グロース】CMS開発で国内トップシェア


ストック売上がフロー上回る

今春のメジャーバージョンアップで成長加速へ


インフォネットは主力のCMSサイトの開発・制作をはじめ、AIプロダクトや周辺商材を通して企業のDX・Webマーケティングを支援している。ストック収益の積上げにより収益力を高めてきた同社だが、売上・成長を大きく加速させる施策として、CMSのメジャーバージョンアップに向けた開発が進行中。24年4月のリリースを予定しており、以降は収益体制が大きく変わる見通しだ。


 

日下部 拓也 社長

プロフィール◉くさかべ・たくや

1981年7月生まれ、東京都出身。2005年日本大学商学部卒業。11年税理士法人トーマツ(現:デロイトトーマツ税理士法人)入所、有限責任監査法人トーマツ出向。オルトプラス、高野総合会計事務所、フォーカスを経て、17年インフォネットに入社し取締役管理部長に就任。21年代表取締役社長執行役員就任(現任)。22年アイアクト取締役就任(現任)。




 

国内CMS業界シェア首位

今期は増収増益見込み



 インフォネットでは「企業のWeb担当者がより便利に簡単に、効果的な施策を打てるサービス」を開発している。主力事業は、自社開発の「infoCMS」を用いたWebサイト構築。また、アクセス分析ツール、AIを用いたライティングシステムなどの周辺プロダクトの開発や、IRサイト診断、コンサルティングなどにより、「コーポレートコミュニケーションのDX化」を総合的に支援している。

 CMSとは「コンテンツマネジメントシステム」の略であり、テキストや画像などのWebコンテンツを手軽に編集できるソフトウェアのことだ。ブログなどを開設しやすいWordpressがCMSとしては有名だが、オープンソースのためセキュリティや機能面から商用としては限界がある。そのため中堅以上の企業や公的機関の多くは、商用CMSを活用してWebサイトを運営している。投資家にお馴染みのIRサイトは、四半期毎に更新を行なうため、CMSとの親和性が高い。故に、同社はコーポレートコミュニケーションを重視する上場企業のIRや広報担当、コーポレートコミュニケーション室などで知られた存在である。

 国内にも同業は数社あるが、基本的にはシステム会社であり、Web制作会社に製品を卸す形である。一方、同社はクライアントと直接取引をし、Webサイトの調査・分析から、企画・プロデュース、設計・デザイン・システム開発、運用サポート、効果測定・改善施策までを、ワンストップ且つセミオーダーメイドで提供している点が特徴だ。国内シェアは8年連続でトップシェアを獲得している。




売上収益力の向上図り

CMS大幅改変に着手


 24年3月期の第2四半期は売上高が前年同期比2・8%増の8億200万円。営業利益は前期より続く収益力回復施策により同78・3%増の4500万円。通期では売上高、営業利益ともに増収増益を見込む。

 同社の収益構造は、受託開発によるフロー収益と、サブスクリプション型の月額利用料及び追加構築・改修によるストック収益で構成される。主力のCMSに加えて周辺プロダクトのストック収益積み上げにより、23年3月期の売上高は初めてストック収益がフロー収益を超えた。前期にリリースしたAIを用いたWebサイトアクセス分析システムは、既存顧客以外からも反響が多く、リリース1年で400以上のアカウントを獲得。同じく前期にはグループ会社であるアイアクトが展開するAI検索「Cogmo Search(コグモサーチ)」にChatGPTを連携し、引き合いが増えている。同社では1つのSaaSプロダクトにつき1000アカウントを成長目標にソリューション拡大を推進しており、今春も新プロダクトをリリース予定だ。

「ストック収益の積み上げも1つのポイントではありますが、当社では今後の展開として、売上・利益の成長を大きく加速させる展開を考えています。そのための施策が、24年春のCMSメジャーバージョンアップです」(日下部社長)

 これまで同社のCMSは、顧客毎に専用の仕様・機能をセミオーダーメイドして提供していた。それは特徴である一方、制作・開発を外部に委託できない、労働集約型ビジネスで受注に限度がある、ソフトウェア更新に工数が掛かるなど、利益が伸びづらい構造になっていたという。バージョンアップにより完全なSaaS型になることで、開発効率の問題が解消する見通し。

「今までは機能のアップデートの際も400社全てプログラムや仕様が異なりますので、1社1社にそれぞれ適応させていく必要がありました。しかし今後は大元の機能をアップデートすれば全てが更新されるため、更新のスピードアップと大幅な収益改善が見込めます」(同氏)

 またマーケティング面から見てもWeb制作会社への販路拡大が見込まれる。またカスタムメイドの良さは残しつつもテンプレートモデルなどの機能追加を行なうことで、これまではターゲット外だった小規模企業もターゲットとなっていく。Webセミナー中心だった集客も、Webマーケティングでの集客が可能になる。同社では既存クライアント400社についても、3~4年毎のサイトリニューアルのタイミングでシステムを組み換える予定だ。

「今後もCMSを中心に、クライアントのDX化を促進するソリューションの拡大を続けていきます。M&Aやアライアンスもその観点から仕掛けていく。CMSメジャーバージョンアップ後の具体的な数値は現在策定中で、春頃には示せると考えています」(同氏)



 

2023年3月期 連結業績

売上高

16億9,500万円

2.5%減

営業利益

1億4,200万円

黒転

経常利益

1億3,900万円

黒転

当期純利益

8,200万円

黒転


2024年3月期  連結業績予想

売上高

19億4,400万円

14.7%増

営業利益

1億7,700万円

25.0%増

経常利益

1億5,300万円

9.8%増

当期純利益

9,000万円

10.4%増

※株主手帳24年3月号発売日時点




Comments


bottom of page