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インフォネット【4444・マザ】ウェブサイト制作・運営のCMS業界で唯一上場中堅企業・官公庁400社に導入実績

企業経営に欠かせない存在である、コーポレートサイトをはじめとした各種ウェブサイト。それらの制作・運営を専門知識なしに行えるシステムを展開するのが、インフォネットだ。サイト構築料の他に月額利用料を徴収するサブスクリプションモデルを採用し、前期売

上高は8億4400万円。新分野にも参入し、今年6月にはマザーズに上場と勢いに乗る。

岸本 誠社長

プロフィール:きしもと・まこと

1981年福井県鯖江市生まれ。立命館大学経営学部卒業後、2005年にインテリジェンスオフィスに入社。プルデンシャル生命保険株式会社を経て、2011年にインフォネット入社。2 0 14 年3月取締役に就任。2017年6月に代表取締役社長に就任(現任)。




顧客4割は公共・公益系

積上モデルで利益安定


主力商品の「オールインワン商用コンテンツ管理システム infо CMS」は、高いセキュリティと操作性の良さを武器に、中堅企業や官公庁・自治体等の400を超える企業に導入されている。

「CMS」とは、コンテンツ・マネジメント・システムの略で、ウェブサイトの文章や画像(コンテンツ)を、手軽に編集できるソフトウェアを言う。HTMLやCSSといったPC用言語を使う必要がなく、社内の専門知識がない人間でもタイムリーにウェブサイトの情報を更新することが可能だ。

 CMSの多くは無料で誰でも利用できる、いわゆるオープンソースで、市場の8割を占めるとも言われる。だが、プログラムが開示されているが故のセキュリティ面での脆弱性がネックだ。一方、インフォ社の商品では、独自にソフトを開発、安全性を高めている。

「当社の場合、顧客の4 割は公共・公益企業で、残りの6割もメインは中堅企業です『安いが脆弱』なものではなく、『お金を払ってでもセキュリティがしっかりしている』もの。当社はここを得意としています」(岸本誠社長)


業界シェア4年連続首位

新規客の9割5分が継続


CMSを請け負う会社は社員数15名未満の中小企業が中心で、昨今ではフリーランスの個人も少なくない。しかし同社はその中で、専業として大きなシェアを保持。リサーチを行うITR社のデータによれば、4年連続首位の座にあるという。

「CMSの大手は当社以外に2社ありますが、どちらかというとシステム会社で、ウェブの制作会社にCMSを卸す形です。一方で当社はワンストップサービスを敷いており、エンドユーザーさんと直接取引しています。シェア率は36%と業界トップです」(同氏)

 また、同社の強みは、売上の4割を占めるストック収入の継続性と安定性にある。サイト

を新規で構築した場合、まずは納入時に構築料を一括徴収してフローを得、その後は月額利

用料のストックを積み上げるからだ。既存顧客の増加に伴い、月額売上も増加してゆく仕組みだ。

 月額利用料は、クラウドサーバ環境で運用する場合、月あたり3万5000円から25万円までの複数のプランから選ぶ。

「1社あたりの月額利用料の平均は約7万円です。新規の契約数は年間約70社あり、年間純増顧客は50〜60社。95% が継続となります」(同氏)

 サイト構築料は企業ごとに異なり、300万円から2000万円程度まで幅があるが、平均値は700万円程という。

 これらの仕組みにより、年間70件の新規顧客からの構築料で約5億円、サブスクリプションで3億円強という売上があがる。

「現状、フローとストックの割合は6:4くらいです。今後も、少なくとも中期経営計画くらいの間は、この割合でやっていきたいと思っています」(同氏)


昨年AI分野に進出

新市場を次なる柱へ


 CMS業界でシェアを確立した同社は2018年、今後の企業の存続を賭け、より大きなマーケットへと打って出た。AI分野への参入である今夏には、Apaman Network(以下アパマン)、Amazonと組み、アパマンが管理している物件の1万5000部屋に付帯設備としてAIを組み込んだ。若年層中心の入居者に対し、AIの技術を通じて、新生活に必要な細かな情報を提供する。AIの分野は伸びしろが大きく、企業としての成長が見込めると踏んだ。

「今、政府は『S o c i e t y5・0』を掲げ、AIやIoT、ビッグデータで社会問題を解決していこうとしています。名だたる企業もまた、未来創りに投資している。われわれも、変わった後の未来で生き残るのもよいですが、タイミングもいいですし、せっかくなら少しでも社会を変えていく側に回りたい。そう考えています」(同氏)