• 株主手帳編集部

オプテックスグループ【6914・東1】赤外線自動ドアセンサーを世界初開発 防犯・FA・画像検査などでも高シェア

 滋賀県大津市に本社を置くオプテックスグループ(6914)はセンサーの総合メーカーだ。遠赤外線を用いた自動ドア用センサーを祖業とし、防犯用センサー、FA(ファクトリーオートメーション)用センサーなど様々なセンサーを開発販売している。近年は、工場の検査ラインで使う画像検査用LED照明の開発販売にも注力。グループシナジーを創出して更なる

企業価値の向上を図っている。

小國 勇社長

Profi le◉おぐに・いさむ

1981年オプテックス入社。88年同社

取締役、2002年オプテックス・エフエ

ー代表取締役社長に就任。16年シー

シーエス取締役、17年オプテックスグ

ループを持ち株会社とする新体制に

移行し、社長兼COOに就任。19年代

表取締役社長兼CEOに就任(現任)。


人の存在を検知する

センサーを製品化


 オプテックスグループの社名は、光学技術を意味するオプティカルテクノロジーとギリシャ語で未知、未来を表すX(エックス)を掛け合わせた造語オプテックス(OPTEX)に由来する。1979年、遠赤外線の技術者だった小林徹氏(現取締役相談役)が独立して同社を設立し、翌80年に遠赤外線を使った自動ドアセンサーを世界で初めて開発したのがスタートだ。

 現在同社は、SS(センシングソリューション)事業、FA(ファクトリーオートメーション)事業、MVL(マシンビジョンライティング)事業の3事業を柱としている。

 2019年12月期の売上高は375億1700万円。SS事業は売上比率5割強を占め、防犯用センサーと自動ドア用センサーを主力とする。どちらも世界のニッチ市場においてシェアナンバーワンを占める。

 自動ドア用センサーは国内50%、海外20%のマーケットシェアを有し、6月末の経産省「新グローバルニッチトップ企業100選」に認定された。

「会社創立時、自動ドアの開閉方式はゴムマットの足踏み式が主流でした。しかし、雨にぬれたりすると故障するといった問題点がありました。そこでドアの上部に取り付けて人の存在を検知するセンサーを当社が製品化し、以後グローバルに事業を展開してきました」(小國勇社長)

 また、屋外用侵入検知センサーの世界シェアは40%であり、一般家庭や商業施設、大型重要施設の警備システム等に採用されている。「防犯用センサーは売上の8割が海外です。特に南欧は高級住宅が多くホームセキュリティに導入されています。防犯用センサーには室内用と屋外用がありますが、当社のように屋外用センサーを手掛けている会社は少ない。当社

には長年のノウハウがあり高いシェアを獲得しています」(同氏)


工場の自動化、省力化に

役立つセンサーを提供


売上比率19%を占めるFA事業では、工場の生産工程で自動化、省力化に役立つセンサーを提供している。代表的なセンサーは、変位センサー、画像センサー、光電センサーの3分野。小國社長によると、この3つのセンサーは工場の生産ラインには必要不可欠なセンサーであるという。

「変位センサーは、半導体や電気・電子部品業界で、対象物の微小段差や高さ、幅、厚みなどをミクロン単位(1ミクロンは1ミリメートルの1000分の1)で測定します。画像センサーは、例えば牛乳パックを始め食品の賞味期限の印字などを検査するセンサーであり、業界トップです。光電センサーは、ライン上を流れる商品の通過検出や位置決めをします。シンプルなセンサーですが、モノが自動で動くところには必ず付ける必要があります」(同氏)

 売上比率25%のMVL事業では、画像検査用LED照明の開発・製造・販売を手掛ける。これは工場の「検査」のラインで使われる照明のこと。プリント基板など目視では検査できない製品をカメラで撮像し、良品か不良品かを判定する際光を照らして傷などを見やすくしている。

「画像検査用LED照明は世界で30%のシェアを占め、光の周波数や色に独自のノウハウがあります。今期はFA事業とMVL事業の売上比率が上がると予想しています」(同氏)



「モノ売りからコト売り」

ソリューションを提供


 2020年12月期の業績予想は、売上高が前期比8%減の345億円、営業利益が同37%減の18億円。コロナ禍の影響により20年度を初年度とする3カ年の中期経営計画を見直し、今秋に改めて発表する計画だ。

 成長戦略においては「モノ売りからコト売り」をテーマに掲げ、ビジネスモデルの変革を推進していく。

 一例としてSS事業においては、防犯用センサーと監視カメラをシステムでつなぐ「画像確認ソリューション」の提供を欧米にて展開する。「今期から現地の警備会社への営業を本格展開しています。欧米では警察の駆け付けが不要な通報が9割も発生していますが、このシステムにより警備会社はアラームと画像を一緒に確認できるので誤報を減らすことができます」

(同氏)

同社は今後もニッチな領域での世界ナンバーワンを目指す戦略を展開していく。

「小さな池の大きな鯉になろうというのが創業以来の方針です。300億円の規模だけれども全世界にあるマーケットでのナンバーワンを目指していきます」(同氏)












▲ 自動ドア用センサーのタッチスイッチ









▲新製品のクリーンスイッ チ。直接触れず手をかざす だけでドアが開く


【製品紹介】赤外線センサー


人がセンサーエリアに入ると、人の存在を検知して自動ドアが開閉する。1980年、当時はまだ軍事用途が中心だった赤外線を自動ドア用センサーに応用した。多くの商業施設、オフィスビル、病院などで採用されている。




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