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カオナビ【4435・マザ】顔写真を元に社員情報を一元管理クラウドで人材データを“使える化”

 企業にとって人的資源である「人材」の管理と効率的活用は大きな課題。その人材管理を、顔写真を元にして行うシステムを提供しているのがカオナビ(4435)だ。

顔写真と紐づけたさまざまな人材情報を社内で共有・活用できることから利用企業が急増し、人材マネジメントシステムの国内シェアナンバーワンとなっている




プロフィール●やなぎはし・ひろき

アクセンチュアにて教育機関や官公庁の業務改革プロジェクトで業務基盤の整備や大規模データベースの開発業務を担当。その後、アイスタイルにて人事部門責任者として人事関連業務に従事。2008年にカオナビを設立し、代表取締役社長に就任。







 社会や市場の変化スピードが加速するにつれ、社内の人材が持つ経歴、評価、スキルなどの人材情報を管理し、そのデータを戦略的な組織運営に活かす「人材マネジメト」の必要性が高まっている。しかしこれまで人材情報は、紙やExcelシートなどにばらばらに保管され、人事部など一部の社員しか保管場所を知らないことが多かった。また、会社が大きくなるほど社内の人材情報の把握が難しくなり、活用がなかなか進まない。この問題を解決するのが、カオナビが提供する「カオナビ」システムだ。


「カオナビ」はさまざまな人材情報をクラウドにアップして一元化し、社員の顔写真に紐づけて管理するもの。クラウド上のデータには権限を持った社員ならいつでもアクセスでき、必要な人材情報をすばやく探し出すことができる。たとえば新規事業立ち上げの人材を探したい場合は、勤続年数やスキルなどの条件で絞り込めば、業務にふさわしい社員の顔写真とデータをすぐに閲覧でき、スピーディーな意思決定が可能になる。

「前職で人事部長をしており、給与計算や勤怠管理などの労務管理は進んでいるのに、人材管理のITサービスがないことに不満を感じていた。ある企業の取締役が、社員の名前を覚えるために、たくさんの顔写真をExcelのシートに貼り付けてプリントアウトしているのを見て、顔写真で人材マネジメントをする『カオナビ』のシステムを思いつきました」(柳橋仁機社長)。


「カオナビ」の料金プランは、人材情報管理ができる「データベースプラン」、評価機能を付け加えた「パフォーマンスプラン」、さらに分析機能を付加した「ストラテジープラン」の3つがある。基本は年間契約で、料金は約50万円の初期費用+プラン別の月額料金となる。顔写真の登録数によって月額料金が決まるが、月の単価は1社平均で約10万円。ある3000人規模の企業では、オプション込での月額料金は約80万円になるという。同社の19年3月期の売上高は16億9000万円(前期比77・5%増)だが、そのうち安定収益源であるストック収益比率は75・9%と高い。


 「カオナビ」は、社員100人以上の中堅および大企業を対象としており、現在1300社が採用している。これまで社員100〜300人程度の中堅企業が多かったが、最近はみずほフィナンシャルグループ、日清食品グループなど社員3000人以上の大企業にも採用され始めている。

 人材マネジメント領域のマーケットの伸びは30数%と大きく、成長が期待できる分野だ。他社も続々と参入しはじめていることから、同社はさらなるシェア拡大を目指し、従業員の増員やマーケティングへの先行投資を計画している。「2024年3月期には売上高100億円、営業利益率30%を目指す。顧客はいずれ5000社まで増やしたい。日本の社員100人以上の企業は約5万4000社と言われていますが、その中の5000社を取ることができれば圧倒的に1番になることができる。それをひとつのマイルストーンと考えています」(同氏)