• 株主手帳編集部

シルバーライフ【9262・マザ】成長続く高齢者向け配食市場全国1位のFC店舗数を拡大中

高齢者向け配食サービスのフランチャイズ(以下FC)運営を手掛けるシルバーライフが好調だ。高齢者市場の成長を背景に創業以来業績を拡大させており、今期も売上、営業利益2桁成長を達成する見通しだ。




清水貴久 社長

しみず・たかひさ 1974年生まれ。98年警視庁入庁。99年ベンチャーリンク入社。2002年マーケット・イン設立、代表取締役。

09年シルバーライフ入社、FC開発部長。12年同社代表取締役社長に就任(現任)。





 同社は、主に後期高齢者(75歳以上)の個人宅に食事を届ける配食事業を「まごころ弁当」「配食のふれ愛」の2つのブランドでFC展開している。「まごころ弁当」は400店、「配食のふれ愛」には271店舗が加盟し、店舗数では業界1位を誇る。


 ビジネスモデルは、本部から届く調理済み食材を加盟店が弁当箱に盛り付け、高齢者宅に配送する。加盟店の売上に比例して同社の食材販売売上が伸びる仕組みだ。2019年7月期の売上高は前期比17・9%増の77億1600万円、営業利益は同14・7%増の6億8700万円を見込む。


 高齢者配食サービス市場(個人宅向け)は2016年で1190億円、2020年には1470億円の拡大が見込まれている(矢野経済研究所調べ)。他社の参入が相次ぐ中、同社は店舗数を着実に伸ばしており、今期は680店舗を達成する見通し。成長が続く理由の1つは清水社長自ら作り上げた店舗経営のノウハウにある。

 同社長は元々、大手チェーンが運営する高齢者向け配食サービスのフランチャイズに加盟してFC店を経営した経験の持ち主。当時、全国300店舗中の売上1位と2位の店を作り上げた経験を生かし、加盟店が利益の出せる事業モデルを提供している。


「この業界に参入するのは比較的簡単ですが、入った後に〝壁〟があります。需要があるので売上は立つのですが、配送コストが高く付くので、かなり綿密なオペレーションをしないと利益を出すのが難しく、店舗を継続していくことが難しい。対策として、売上や利益に優れた店舗のノウハウをその店だけにとどめず、吸い上げて分解して、何のためのノウハウなのか、例えば新規顧客を取るためなのか、生産性を上げるためなのかを他の店舗でも実施できるかたちにして情報提供しています」(清水貴久社長)


 2つめの要因は、配食サービスに特化した自社工場にある。通常の食品工場がコストを抑えるために単一商品群を生産するのに対し、同社の自社工場は日替わり惣菜を低価格で

提供する多品種ランダム生産ラインを持つ。「このタイプの工場は非常に効率が悪いので、他社はやろうとしません。当社は業界1位の店舗網を持ちスケールメリットを確立している。そのため他社では不可能な、1000品目の中から毎日違うメニューを提供することができ、お客様の継続率も高い」(同氏)


メーカー機能強化し シェア獲得へ

 

75歳以上の後期高齢者の人口は2055年まで増え続けると予想されている。需要増を背景に、同社は10~15年後のFC加盟店1500店舗達成を目指すとともに、高齢者施設向け販売の強化、OEM販売先の新規獲得などの成長戦略を行っていく。

 また、冷凍弁当のネット通販に新規参入。19年4月からアマゾンで栄

養バランスに配慮した冷凍弁当の販売を開始し売上拡大を図っている。

 中期的には、メーカー機能を強化し製造シェアを広げていきたい、と清水社長は話す。

「この業界は製造を握った会社が最終的には勝つので、将来的にはもっと製造に軸足を置き、同業他社等に供給するマザー工場的な会社になっていきたい」(同氏)

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