• 株主手帳編集部

スポーツフィールド【7080・マザ】体育会学生など「スポーツ人財」に特化しイベント事業と人財紹介事業を展開

 現役の体育会学生や競技経験のある社会人、アスリートを対象にスポーツ人財採用支援事業を手掛けるのがスポーツフィールドだ。現在、イベント事業と人財紹介事業の2本柱を展開。求職者と直接会って一人一人に悩みを聞き、アドバイスを送るアナログ的支援で他の人材紹介企業との差別化を図っている。


篠﨑克志社長

PROFILE◉しのざき・かつし

1982年7月13日生まれ。東京生まれ北海道育ち。大学卒業後、2005年リンク・ワンに入社、2007年ガーディアンウィル(現スポーツリンク)入社、2009年スポーツリンク取締役、2010年スポーツリンク埼玉(現スポーツフィールド)代表取締役に就任(現任)。



「スポナビ」ブランド展開

営業員の9割がスポーツ経験者


 スポーツフィールドは、「スポーツの価値を高め、可能性を拡げていくこと」を使命とし、部活動等のスポーツ経験のある「スポーツ人財」の就職・転職支援事業を展開している。 

 事業の柱は、「スポナビ」の総称で行われるイベント事業と人財紹介事業だ。イベントは新卒の体育会学生向けに全国で開催。最大で2000人以上が参加するイベント「キャリアセミナー」や「合同就職セミナー」、少人数参加の「合同就職セミナープラス」などを展開し、参加学生数は延べ2万人超、出展企業数は1000社近くに上る。

 人財紹介事業では、「スポナビ」登録者に就職カウンセリングを実施して就職先を紹介している。新卒者向けと既卒者向けサービスがあり、成果報酬として新卒・既卒共に定められた人材紹介料を受領する。新卒者を紹介した場合は内定承諾後や入社後に成果報酬手数料を受領する。

 同社のビジネスモデルの特徴は、求職者を「スポーツ人財」に特化して手厚い〝アナログの関係〞を構築すること。在学時代にスポーツに打ち込んだ経験のある社員が一人一人と面談し、求職者本人のやりたい仕事や強みを引き出して社会に送り出している。

「当社はスポーツ経験の強みを発揮して社会で活躍できる人財に教育する『人財メーカー』を掲げています。体育会学生はスポーツに専念する分、就活の時間が少なく体育会ならではの不安も多い。登録者と複数回会うことを大切にし、本人の潜在能力を引き出していきます。約200人の社員が在籍していますが、営業スタッフの9割が体育会出身者やスポーツ経験者であり、同じ経験を持つ先輩として確かな助言を行っています」(篠﨑克志社長)

 2019年12月期の売上高は19億1700万円。事業別売上高は新卒者向けイベント事業が42・7%の8億1800万円、新卒者向け人材紹介事業が26・6%の5億1000万円、既卒者向け人材紹介事業が28%の5億3700万円となった。


登録者数は2万人超

拠点を全国に拡大


 2020年12月期の業績は、売上高が前期比22・6%増の23億5000万円、営業利益が10・2%増の2億4100万円の見込み(現在は未定)。新型コロナウイルス感染対策

により今年4月のイベントをすべて中止すると発表されたが、その影響は精査中となっている。

 体育会学生数は4学年合計で20〜50万人、スポナビ登録者は1学年当たり16〜40%程度であり、まだまだ伸び代があることから、同社は学生の掘り起こしに注力して登録者数を拡大するとともに、強みの「アナログの関係」を強化して対面対応のカバー率を向上させていく。

 その中核の施策となるのが営業体制の強化だ。現在、全国に常駐拠点11拠点を置いているが、今後拠点を拡大する。

 登録者に対して「アナログの関係」を構築できているのは約25%程度、登録者数2万917人のうちの5000人程度であるため、今後この比率を50%超に高めていく。

「地方は他社が進出していないブルーオーシャンです。地方の大学に根差して部活動をサポートすることで当社のユーザーとなっていただければ、十分収益性は担保できます。将来は

47都道府県に展開することを目標に、大都市圏から地方に拠点を拡大していきます」(同氏)



新規事業を拡大し

スポーツ会社へ飛躍


 同社は今後、既存事業をさらに伸ばすとともに、スポーツを核にした新規事業を拡大。現在の「スポーツ人財会社」から総合的にスポーツ分野を扱う「スポーツ会社」への飛躍を図る。

 新規事業では、スポーツと仕事の両立を支援する「デュアルキャリア事業」に取り組んでいる。これはアスリートのセカンドキャリア問題を解決するためのもの。スポーツに打ち込みながら、派遣等で就労経験を積める就労先を案内し、引退後にビジネスへの円滑な移行を支援する。

 また、小中学生を対象とした高付加価値型のサッカースクール事業を開始。子供の成長度合いをデータで計測し、スポーツに取り組むことの価値を可視化する事業に注力している。

「私共が考えるスポーツ会社とは、例えばスポーツ施設やチームを保有したり、スポーツマーケティングを行ったりと、スポーツというテーマであらゆるサービスを提供する会社です。当社の様々な資産を活用して徐々に事業を拡大していきたいと考えています」(同氏)


取材日/3月5日

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