タカショー【7590・プライム】ガーデンエクステリア専業の国内トップメーカー DX化を推進、100人100様の庭づくりを提案


 和歌山県に本社を構えるタカショーは、ガーデンエクステリア資材に特化した大手メーカー。同社はより良い庭での暮らしを提供する「ガーデンライフスタイルメーカー」を標榜する。2022年1月期の業績は新型コロナの影響により庭暮らしの需要が増え、前期に引き続き過去最高を記録した。現在はDX化への取り組みを加速する。30年1月期の売上高500億円を目標に掲げ、ガーデン文化の浸透を図る。


 

高岡 伸夫社長

プロフィール◉たかおか・のぶお

1953年和歌山県海南市生まれ。74年大阪経済大学卒業、松本金物入社。77年高岡正一商店入社。80年に大学時代の仲間とともにタカショー設立。89年同社代表取締役社長(現任)。一般社団法人日本ガーデンセラピー協会理事長。趣味はガーデニング、ギター。地元のラジオ局でDJも担当する。


 

庭は5番目の部屋

コロナで庭の需要増


 タカショーは、「豊かで安らぎのある庭生活文化の創造」を理念に掲げ、庭園資材の企画、製造、販売を中心に事業展開する。同社が提唱するのが、家での暮らしにおける部屋と庭が一体となることでできる新たな空間が5番目の部屋であるという考え方「5th room」だ。これをコンセプトに、自然や季節を楽しむ心地よい庭での暮らしを提案している。

 事業セグメントは、公共事業、商業施設、住宅メーカー向けの設計施工を必要とする商品を扱う「プロユース」、ホームセンターやEコマースを通じて一般消費者向けに商品を販売する「ホームユース」、そしてそれらを海外展開する「国際事業」の3つ。セグメント別売上比率は、主力のプロユースが約60%、ホームユースが28%、国際事業が12%を占める。

 2022年1月期の連結売上高は207億8100万円、経常利益15億3000万円。コロナ禍でライフスタイルが変化し家庭で過ごす時間が増えたことで、ガーデニングや庭付き住宅の需要が拡大。それを追い風に同社の業績も20年1月期以降大幅に伸長している。

「主要取引先の住宅メーカーの新築受注件数が増えたことが、プロユースが伸びている要因です。当社では以前からネットに傾注しDX化を進めていたため、業績に繋がりました」(高岡伸夫社長)


専業メーカーとして成長

国内自社工場で別注生産


 同社は、1935年創業の高岡正一商店が営んでいた造園用シュロ縄の販売事業を発展させ、80年に造園及び庭園資材の販売を目的に設立された。86年から発売開始したのが、自社ブランドの人工強化竹垣「エバーバンブー」。2000年代には天然木を再現した「エバーアートウッド」やアルミ複合板の建材パネル「エバーアートボード」などの開発を続け、商品ラインナップを拡充してきた。同時に製造・販売拠点を国内外で展開し、ガーデンエクステリアの専門企業として成長を遂げた。現在は国内及び欧米、中国、オーストラリアなどに20の子会社と関連会社を持ちグローバルな販売ネットワークを構築している。 

 同社の強みは、売上の6割を占めるプロユースの商品を国内自社工場で生産しているため、別注生産に対応できることだ。大手建材メーカーが大量生産するプロダクトアウト型なのに対し、同社は顧客の要望に合わせたマーケットアウト型の生産体制を基本とする。

「大手建材メーカーは生産ラインが組まれているため1件1件別注対応するのは難しいかもしれませんが、当社では別注を1週間で納品できます」(同氏) 


第2創業成長期をスタート

DX化への取り組みを加速


 同社は設立から41年目を迎え、第2創業成長期をスタートさせた。現在最も注力するのがDX化への取り組みだ。昨年度は、鳥取市にICT関連の研究開発を目的とした「タカショーGLD─LAB. Soft─Factory鳥取」や、フィリピンに動画ソフトパッケージなどを制作する自社ソフト工場稼働のための子会社を設立した。

 一昨年に配信開始したのが、AR技術を使った無料のシミュレーションアプリ「メタバガーデン」。スマートフォンやタブレットで、庭や外構の施工イメージを簡単にシミュレーションできる。昨年にはVRショールームや商品をバーチャル体験できる「タカショーVRパーク」をウェブ上で公開した。こうしたデジタルツールを積極的に活用し顧客とのタッチポイントを増やしている。

「お客様はVRで庭空間を体験した後、実際の商品を見るためにショールームへ来場されます。今までは建てたら売るという建売の発想でしたが、これからはどんなものが建つか事前に予想し4K動画を作ることもできます」(同氏)

 また、昨年度には資本金を18億円から30億円に増資した。ホームユース商品を生産する中国の3万坪の自社工場を増築するほか、システム関連に投資しDX化をさらに強化していく。


30年1月期売上高500億円へ

多様なガーデンライフを提供


 23年1月期の連結業績予想は、当初の計画から上方修正し、売上高は前期比11・7%増の232億円、経常利益は同7・1%増の16億円を見込む。さらに中長期計画では30年1月期までに売上高500億円を目標とする。

「当社製品を庭のパッケージで提案した場合の平均価格が30万円。それを総住宅戸数約6000万戸のたった1%でも受注すれば約1800億円の市場があります」(同氏)

 同社が目指すのは、100人100様のカスタマイズをしたガーデンライフを提供し、それにより幸せ度の高い国になることだ。

「我々は商品を売るだけでなく、家と庭をつなぐガーデンライフスタイルの提案をしています。これからは健康、文化、環境をキーワードに、暮らしの豊かさを重視する価値観へと変わっていかなければなりません。そのためにもガーデンライフを共に広めていただきたい」(同氏)


▲代表的な施工事例


▲タカショーVRパークのトップページ


2022年1月期 連結業績

売上高

営業利益

経常利益

当期純利益

207億8100万円

14億7400万円

15億3000万円

10億100万円

12.4%増

27.4%増

32.8%増

5.1%増


2023年1月期 連結業績予想

売上高

営業利益

経常利益

当期純利益

232億400万円

15億6800万円

16億3900万円

11億8400万円

11.7%増

6.4%増

7.1%増

18.3%増