• 株主手帳編集部

ビューティ花壇【3041・東2】祭壇生花飾り付けで唯一の上場企業生え抜き新社長、事業効率化に面舵

 熊本県のビューティ花壇(3041)は、葬式など祭壇の生花飾り付けを行う唯一の上場企業。9月末、創業から46年同社を率いた三島美佐夫社長は会長職に。新社長として、生え抜きの舛田正一氏が就任した。新体制で地域ごとに仕入や物流などを行い、事業効率化とコスト削減を推進する。

プロフィール◉ますだ・しょういち

1970年1月23日、熊本県出身。

90年ビューティ花壇入社。2007年取締役、12年専務就任。20年9月、代表取締役社長就任(現任)








生花祭壇のパイオニア


 ビューティ花壇の前期(2020年6月期)業績は、売上高53億円、営業損失は1.5億円。売上高をセグメントで分けると、生花祭壇事業が56.8%、生花卸売事業が28.5%、ブライダル装花事業が6.3%、その他が8.4%となる。

 主力の生花祭壇事業は生花祭壇や供花など、葬儀に関連する生花商品を手掛ける事業。同社が創業した当時、生花祭壇は水盤に生けた切花を持ち込んで祭壇の上に置くだけが主流だった。しかし、これでは祭壇によって高さが異なるため、見栄えが悪い。そこで同社は斎場に生花を持ち込み、祭壇の規格に合わせて飾り付けを開始。これが評判を呼び、徐々に九州全域から関西、関東へ商圏を拡大した。

 現在は沖縄~仙台まで22拠点を展開。受注件数は年間約3万件。花の年間使用量は、一輪菊は約200万本、スプレー菊は約250万本に上るという。


卸売とのシナジー発揮


 同社の強みのひとつが、生花卸売事業。「当社は約20年前から、葬儀社の生花部や市場など向けに卸売を行っています。花は季節や気候で値段と品質が変動しますが、グループの卸売機能によって比較的安定した価格と質の花を仕入れられます」(舛田正一社長)

 突発的に受注が発生する葬儀に備え、同業界では常に花を確保する必要がある。しかし、花は保存期間が限られるため、在庫管理が難しい。一方、同社は生花祭壇事業で使用する花を中心に卸売するため、花の廃棄量を抑えることができる。

 もうひとつの強みが、独自の技術認定試験。

「15階級に分かれた自社試験で、社員のレベルアップを図ります。1番上の1級は現在3名が取得しており、いずれも10年以上の経験を持つベテランです」(同氏)


地域別分業で効率化推進


 今期見通しは非開示。少子高齢化で死亡者数は増加傾向にあるものの、近年は葬儀の簡素化傾向で単価は下落。舛田社長によると、かつては何百万円単位の受注も多かったが、近頃は家族葬規模で10万円以下のものが多い。更にコロナ禍が重なり、件数自体も減少しているという。

 そこで力を入れるのが、各拠点を活用したコスト削減だ。18年・19年はそれぞれ3拠点を新規出店。各事業所は近隣店舗と連携して仕入れや物流、運営などを行い、効率化と人件費の抑制を進める。

「労働集約型ビジネスのため、如何に人件費を抑制するかは大きな課題です。今までは各事業所でそれぞれ仕入れや配送などを行っていましたが、1カ所に集約することでコスト削減を図りたい」(同氏)



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